トランプ大統領「今が買い時だ!!!」、相互関税の一部を停止
4/14~17の米国株式市場は、上値の重い展開を想定。なお、4/18はグッド・フライデーのため休場に。
4/9にトランプ大統領は相互関税の上乗せ部分について、一部の国・地域に90日間の一時停止を許可すると発表した。同日の主要3指数はそれぞれ、NYダウ前日比7.8%高、S&P500同9.5%高、ナスダック総合同12.1%高と大幅に上昇し、4/2の相互関税政策公表後の下落分をおおよそ取り戻した。トランプ大統領が「THIS IS A GREAT TIME TO BUY!!!(今が買い時だ)」とSNSで発言したことも上昇の支援材料となったもようだ。もっとも、中国とは関税の応酬が続いていることから自律反発の域を出ていない可能性もある。また、トランプ政権の動向は予測できないため、引き続きボラティリティの高さを意識した投資スタンスが必要であろう。
米国では1~3月期の決算発表が本格化する。関税は一部停止となったものの、ガイダンスの下方修正は増えそうで、経営者から慎重な発言が相次ぐようになれば投資家の積極的な買いが控えられる可能性があろう。
米株式市場が軟調に推移する一方で、市場の利下げ予想をCMEのFedWatchツールで見ると、0.25%の利下げが年内2~4回で揺れている(4/9時点)。利下げ再開やトランプ政権の公約にある減税が実行されれば、金融相場の様相が強まり長期的な株式市場の反転も期待出来よう。ただ、すぐにFRBや政府が景気下支えに動くかは不確実なため、足もとは逆業績相場の様相が継続しそうだ。
(4/10朝記 投資情報部 岩井)