戻り売りに警戒も、比較的確りと考える
3/28~4/1の米国株式市場は、需給環境の改善を背景に比較的確りの展開か。ただし戻り売りや週後半からは4/6公表予定のFOMC議事録の内容を意識し上値が重たくなりそうだ。
前回S&P500が押し戻された4500pt台では、戻り売りにも警戒は必要と考えるが、引続きリバランスを背景に株式への資金シフトが相場を下支えすると見る。また2月に空売りポジションが急増しており、2月の水準を上抜けた状態で株価が推移すれば、買戻し圧力も高まるとみる。
一方、物価高によるFRBのタカ派姿勢がリスク要因と考える。過去のオイルショック時にもFRBは1回=25bpに囚われず政策金利を変更しており、パウエル議長が示唆した50bpの利上げ実施の可能性は高そうだ。供給不足によるインフレへの対策を金融政策で実施する場合、需要抑制からの景気減速が考えられる。ただオイルショックの株価への影響は1回目と2回目とで方向性が大きく異なるようで、景気への影響次第では、株価への影響が限定されるか。4/6にFOMC議事録が公表予定で5月FOMCでの量的引締め開始の可能性や利上げのペースに関する考え方がより明確になると見る。
過去のオイルショックは一時的には阻害要因になったものの、最終的には小型で燃費の良い日本車の米国での躍進に繋がったとの評価がある。また根本的な解決には原油・天然ガスの増産が必要と考えられ、今回はクリーンエネルギー関連や資源関連株の動向には注目か。
(3/23記 投資調査部 藤本)