不安定な値動きか。ポジションの整理に注意
3/14~3/18の米国株式市場は、資源価格高騰を受けスタグフレーションへの懸念もあり不安定な値動きか。
資源価格高騰や国際関係の緊迫化からエクソンモービルやアーチャー・ダニエルズ・ミッドランドなど資源関連株やロッキード・マーチンなどの国防関連株が物色される場面もみられた。原油価格はアラブ首長国連邦による増産呼掛けで調整するも原油の増産規模は不透明。代替調達先に検討されるベネズエラの生産能力回復に時間がかかると予想する。また防衛ではNATO加盟国の国防予算の対GDP比2%の義務が未達の国が多く、国防予算拡大が見込めそうだ。
3/15~16のFOMCでは25bpの利上げを予想。ウクライナ情勢などから50bpの利上げの可能性は低いだろう。量的引締めの方針は1月のFOMCで既に示されているが、あまり言及がない場合は、1月分の議事要旨で示された多くのFOMC参加者の考え通り、年後半に実施との見方が有力となり、株式市場には好材料と言えそうだ。また物価や金利の見通しにウクライナ情勢や資源価格高騰をどの程度反映させるかも注目か。供給問題による資源価格高騰は金融政策による対処が困難で金利見通しへの影響は軽微と予想。ドットチャートの予想利上げ回数が4~5回程度に留まれば、比較的安心材料か。
ただ週末には現物・指数の先物・オプションの期日となるクアドルプルウィッチングを控え損失を抱えたポジションの整理には要注意と考える。
(3/10朝記 投資調査部 藤本)