3/31~4/3の中国株式市場は軟調な展開が継続すると見込む。なお、香港市場と本土市場は共に4/4に清明節で休場。
足もとで企業の24年通年決算発表が続き、テンセント(00700、3/19発表)等の主要企業の決算は概ね堅調。 3/24に舜宇光学科技(02382)が光学製品の過剰設備を、3/25にはアリババ集団(09988)のツァイ会長がAI用データセンターの過剰建設について警告したと報じられた。また、車載電池で世界首位の寧徳時代新能源科技(CATL、300750)が香港市場で50億ドル(約7500億円)以上の資金調達を計画する中、小米(01810)やBYD(01211)が各々55億ドル以上を調達した。ハンセン指数は1月半ば以降、大幅上昇したこともあり、需給緩和等を背景に利食い売りが強まった。
3/26にトランプ米大統領は輸入車と主要自動車部品に25%の輸入関税を4/3から課すと発表。中国からは主に自動車部品を輸出しているとみられ、米国向け輸出の4%弱(24年実績)を占める。実施されても影響は限定的か。ただ、4/2には米トランプ政権が相互関税の発表を控えるため、3/31の週の中国株式市場は軟調な地合いが続く可能性がある。
ただし、4/16に発表予定の1~3月GDP成長率は1~2月の経済指標が堅調だったこともあり、前年同期比+5.0%程度の成長になると予想する。株式市場は良好な景気を好感しよう。足もとの株価の下落は仕込み時と考える。
(3/27記 投資情報部 白岩)