4/28~5/9の中国株式市場は、長期休場(本土は労働節で5/1~5/5、香港は5/1に労働節、5/5は仏誕節)前は売られやすいが、祝休日後は政策期待で確りとした展開となろう。
米国の対中規制は関税以外にも
4/21に米国は今年10月以降、中国製船舶の米国入港毎に大型原油タンカーでは187.2∼520万ドルの料金を要求すると報じられた。ただ、23年に中国は世界の海上輸送量の3割、新造船竣工量では世界の5割以上のシェアを持つため、中国以外の国でも米国との全貿易で中国製以外の船舶を利用することは難しいと考える。世界的に海上運賃が上昇し、米国での輸入品価格が更に上昇することになろう。
中期的には米中摩擦は緩和方向か
一方で米国は対中関税引き下げを検討しているようだ。4/22にトランプ大統領が「貿易協定合意なら中国の関税は大幅に低下する」と発言、4/24には中国製自動車部品等に対し関税免除を検討していると報じられた。米国は目先、対中規制強化の可能性もあろうが、対中制裁による影響が米国内の産業や経済に現れるにつれ、対中関税の免除や規制緩和を打ち出してくると考える。
4月輸出の低迷が見込まれ政策期待が高まろう
中国経済をみると、中国の4/1~13の乗用車販売は前年同期比+8%と堅調に推移。しかし、米国向け輸出は実質的に停止しているとみられ、早期の景気対策が期待される。
長期祝休日前は売られやすいがその後は確りへ
中国株式市場は4/4の米国株急落を受け大幅に下落したものの、その後は持ち直しつつある。4/23の香港市場は前日のトランプ発言を好感。4/28の週の中国株式市場は本土と香港で祝休日が続くため、祝休日前は売りに押されやすい展開となろう。祝休日後は政策期待もあり、株価は再び確りすると考える。
(4/24朝記 投資情報部 白岩)